贈収賄・汚職および競争法関連サービス

贈収賄・汚職および競争法関連サービス

近年、日本企業の価格カルテルやFCPA(米国海外腐敗行為防止法)違反の摘発が後を絶ちません。これは海外規制当局が、外国企業による価格カルテルやFCPA違反などの違反行為の摘発に対して、集中してリソースを投入していることが大きく影響していると考えられます。これらの規制は、違反した場合の罰金の金額が、数十億から数百億円に達することも多く、調査や改善計画の実施にも多大な費用を要することから、グローバルに事業展開する日本企業にとって、贈収賄・汚職および競争法に関するコンプライアンスを徹底することは、喫緊の経営課題と言えるでしょう。

フォレンジックサービスでは、贈収賄・汚職および競争法関連規制に特化した、下記のサービスを提供しています。

  • コンプライアンスプログラムの構築
  • フォレンジックテクノロジーを使用した、内部・外部調査支援
  • 既存のコンプライアンスプログラムや対策の評価
  • 従業員に対する研修の実施
  • モニタリングプロセスの構築と実施
  • M&A時の贈収賄・汚職関連のデューデリジェンス
  • 問題が起きた際の対応策の構築(インシデント対応策)など

特に、実際に当局から調査が入った場合、いかに早く必要な情報を収集し、正確に事実を把握し、適切に当局へ報告するかといったことが罰金算定の重要な要素となります。また、単に方針や規定が整備されているだけでなく、既存のコンプライアンス対策が「実際に有効に機能していた」ということを証明することも重要です。私たちは、国内・海外における豊富な経験と知見により、真に有効なコンプライアンスプログラムの構築とその実施をサポートします。

反汚職プログラムの構築支援

賄賂の問題に関して、企業が置かれている環境は深刻です。ドイツに本部を置き、世界的に汚職・腐敗問題に取り組むNGOであるトランスペアレンシー・インターナショナル(Transparency International)は、Corruption Perception Index(腐敗認知指数)を発表しています。これによると、177カ国中、スコアが50未満(スコア100が最も好ましい)は123カ国、スコアが30未満は55カ国であり、当該国では汚職が常態化していると報告されています。

前述のとおり、ここ数年のFCPAに基づく賄賂などの腐敗行為に対する取り締まりの強化は、企業によるコンプライアンスプログラムの構築・運用を求めていると言えます。経営者による責任は、財務報告にかかわる内部統制の整備・運用と同様に重大なものとして認識されます。また、米国において量刑の判断基準として制定された連邦量刑ガイドラインでは、コンプライアンスプログラムの構築企業には量刑を軽減する規定があり、英国反贈収賄法(ABA)では企業に汚職防止を目的とした「適切な手続き」を要求しています。今後、企業におけるコンプライアンスプログラムの策定、周知、モニタリングおよび見直しなどの一連のマネジメントサイクルの構築やそれを支える人員、権限などの経営資源の手当、組織の自浄作用の発揮やリスクが顕在化した場合の迅速な対応体制の整備が全ての国際企業に求められます。

フォレンジックサービスでは、PwCがグローバルで蓄積したFCPAに関する事例分析、調査経験を基に、反汚職プログラムの導入を支援します。

※1:FCPA(米国海外腐敗行為防止法)とは
公正な商取引などを目的として、1977年に米国で制定された外国公務員などに対する贈賄などを禁止する法律です。同法の対象となる米国企業、米国でビジネスを行う日本企業(特に米国証券取引委員会(SEC)の登録企業や主要な事業所を置く日本企業など)にとっても対応が必要となります。FCPAにおける主な領域は、以下の3つです。
  • 賄賂の禁止
    ビジネスを得るため、または継続することを目的とした外国公務員に対する賄賂を禁止するもので、「賄賂禁止条項」として米国司法省(Department of Justice)が管轄しています。
  • 適正な会計処理
    経営者による指示のもと、資産の取引や処分に関する帳簿や記録が適切に作成され、承認などの内部統制システムが構築・運用されていることを求めるもので、SECが管轄しています。
  • 適正な内部統制
    全ての取引が適正に、また会計基準に沿って記録されていることが、合理的に保障できるような、十分な内部統制を保持すること。
※2:ABA(反贈収賄法)とは
英国において2011年7月に導入された、贈収賄を禁止する法律です。同法の対象は、英国でビジネスを行う企業が、世界中のいかなる国で行った贈収賄行為も全て含まれます。また、企業として汚職を防ぐための「適切な手続き」を導入していなければ、同法に違反するとされています。

贈収賄・汚職および競争法コンプライアンスプログラムの流れ

贈収賄・汚職および競争法コンプライアンスプログラムの流れ
画像をクリックすると拡大します

反贈収賄・汚職デューデリジェンス

企業買収の際に、相手企業の財務デューデリジェンスを行うと同時に、相手企業に潜むそのその他のリスクを正しく認識する必要があります。特に、新興国など汚職リスクの高い海外マーケットに投資する際には、対象会社の汚職リスクや汚職に関する情報を得た上で買収交渉に臨むことが重要です。これは、米国司法省およびSECより発表されたFCPAに関するガイドライン(New FCPA Resource guide)でも推奨されており、多くの欧米企業と、先進的な取り組みをする日本企業で取り入れられています。

フォレンジックサービスでは、対象企業の情報が限定されているディール初期の段階では、コーポレートインテリジェンスを用いて、買収判断に有益な対象企業やその役員・大株主などの評判・経歴やその他汚職リスクに関する情報を入手します。対象企業の内部情報が入手可能な段階では、コンプライアンス方針や規定類のレビューをはじめ、コンプライアンス組織体制や研修の有無といったより実質的なコンプライアンス態勢を確認します。また、適切な会計処理、承認プロセスなどが正しく遵守されているかを確認するため、インタビューの実施やサンプルベースでの取引テストを実施し、内部プロセスの実情に迫ります。

贈収賄・汚職のリスクが高いと判明した場合には、買収価格の調整を検討する必要があり、デューデリジェンスの結果次第でM&Aのコストが変化します。また、対象企業のコンプライアンスプログラムの現状を把握することで、統合後の適正な費用対効果が理解できることから、買収案件の選定にも役立ちます。

反贈収賄・汚職デューデリジェンスワークフロー

反贈収賄・汚職デューデリジェンスワークフロー

 
 ページトップへ