シェリング・プラウ・コーポレーションの日本における直系法人であるシェリング・プラウ株式会社は、グローバル規模での統合の取り組みの一環として業務効率性の向上と継続的なビジネス成長のために、新基幹システムの構築に取り組みました。
当社は、このプロジェクトにコンサルティング会社として参画し、構想策定、業務設計、システム設計、開発支援、本稼動支援といった導入支援に従事しました。
SAP® R/3®をベースとした新基幹業務システムは、2003年5月に第1フェーズとして会計、販売物流業務、そして2004年8月に第2フェーズとして生産管理業務の本番稼動を順調に迎えるに至りました。
シェリング・プラウ・コーポレーションは、1928年に設立され、世界120カ国以上に展開する医療用医薬品を中心とした製薬企業。米国ニュージャージー州に本社を置き、30,000人を超える従業員が働いています。きわめて革新的な研究に力を注ぎ、新しい医薬品、治療プログラムの研究、開発、製造、販売に取り組んでおり、現在では売上高100億ドルを誇る医薬品市場のリーダーとして、医薬品やコンシューマーヘルスケア製品、動物薬などの事業を展開しています。
シェリング・プラウ株式会社は、シェリング・プラウ・コーポレーションの日本法人として、革新的・高品質の医薬品及び医療に関する価値ある正確な情報を提供することで、人々の健康に奉仕し、医療の発展に貢献することを企業理念に掲げ、活動しています。
企業のグローバル化が進展している現在、企業活動もそれを支える情報システムも、グローバルかつシームレスであることが前提となりつつあります。シェリング・プラウ・コーポレーションでは、ビジネス効率化の向上と継続的な成長に対応するために、グローバルに分散しているオペレーションに共通の基幹業務システムおよび業務プロセスの導入を開始しました。そのグローバル規模での取り組みの一環として、日本のシェリング・プラウ株式会社でもSAP R/3の導入が計画されました。
シェリング・プラウ株式会社では、この取り組みに対して手作りのシステムを新たに開発したり、小規模な業務改善で済ませるのではなく、シェリング・プラウ・コーポレーションが開発したSAP R/3のグローバルテンプレートをもとに新基幹業務システムを導入するという戦略を決断しました。
そのためヨーロッパ、米国、日本からコンピテンスセンター(グローバルSAPスペシャリスト)、情報システム部門および業務部門のスタッフが集められました。プロジェクトのパートナーには、戦略立案、業務改革から情報システム構築までの豊富な実績が評価され、当社が選ばれました。そして、以下の能力を持つコンサルタントがプロジェクトメンバーに選任されました。
このプロジェクトは、シェリング・プラウ株式会社の業務を効率化し、企業価値向上を目指すとともに、グローバルに展開する親会社との統合を強化することを目的としました。この目標達成のため、当社は戦略立案からソリューションの展開~定着までを含む汎用的で柔軟なコンサルティング方法論を最大限に活用して、各々のプロジェクトの性格に応じたアプローチで導入支援を行いました。
第1フェーズでは、SAP R/3の財務会計、管理会計、販売物流管理、一般購買管理モジュールを約8ヶ月で導入。短期間、低コストでの導入を実現するため、グローバルテンプレートを有効活用しました。
当社は、ビジネス要件とグローバルテンプレートのギャップ分析により、日本固有要件とグローバル要件を明確に分離し、新業務プロセスの設計を行いました。
グローバル要件については、シェリング・プラウのコンピテンスセンターと協力し、日本固有要件については、カスタマイゼーションをできるだけ避けるとともに、SAP R/3に完全対応しました。
さらに、当社では、グローバルテンプレートに加え、独自のSAP R/3短期導入方法論を活用。その結果、Preparation(プロジェクト準備)フェーズ、Blueprinting(ビジネス設計)フェーズ、Realization(実現化)フェーズ、Go-Live(本稼動移行)フェーズ、Support(本稼動とサポート)フェーズの合計5つのフェーズにわたって導入期間の短縮、コストの削減、リスクの低減を実現しました。
第2フェーズでは、SAP R/3の生産管理、品質管理、在庫/購買管理モジュールを約11ヶ月で導入しました。SAP R/3の機能を熟知した当社のコンサルタントが、業務メンバーとともに詳細な業務要件の検討を徹底的に行い、カスタマイゼーションをできるだけ避けながらも、SAP R/3完全対応を果たしました。
また、製薬業のGMPに対応するため、バリデーションの専門チームと協力して、SAP R/3に対してコンピュータシステムバリデーションを適用。詳細なドキュメンテーションと品質面での十分な検証を行いました。
導入にあたり重要とされたのが、エンドユーザーのトレーニング支援や、広範囲な知識のトランスファーを含むチェンジマネジメント。これによりシェリング・プラウのメンバーはシステム本稼動に十分な準備ができ、必要な組織体制の役割、責任の定義ができました。
当社は本稼動後も、知識の共有とタイムリーなサポート提供を継続。このような協力的な取り組みによって、コスト低減および品質の両面で顧客の期待を満たすことができました。
第1フェーズ、第2フェーズともに、シェリング・プラウと当社の協力体制により、短期間導入を実現。以下の成果をあげることができました。
※社名・役職などは掲載当時のものです。