プライスウォーターハウスクーパース株式会社
プライスウォーターハウスクーパース株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:椎名 茂)は、独立行政法人国際協力機構(以下、JICA)の業務委託を受け、サハラ砂漠以南のサブサハラ・アフリカ地域への日本企業による進出を促進する観点から、主に南アフリカ共和国(以下、南ア)とケニア共和国(以下、ケニア)を調査対象に、「アフリカ地域社会経済開発のためのアフリカ地域ビジネス基礎情報収集・確認調査」を実施しました(調査時期:2012年1月から8月)。
本調査では、これまで情報が限定的であった同地域の基礎情報を、日本国内での網羅的な文献調査により整理するとともに、PwCの現地法人のネットワークを駆使して政府・民間関係者へのヒアリングを実施し、実際のマーケット概況やビジネス進出の難易度を分析しました。その上で、特に日本企業のビジネス進出が見込まれる南アとケニアを対象に、現地で期待される進出分野とビジネスモデルを洗いだすとともに、民間進出における課題について、日本政府から現地政府への政府支援であるODAを活用した解決策の可能性も検討しました。調査結果のハイライトは以下のとおりです。
南アは電力需要の急増と石炭火力依存からの脱却という政策課題を、また、ケニアは基礎的電力インフラの整備、水力発電依存からの脱却という政策課題を抱える。大型発電プロジェクトのサプライヤーとしての参入が期待されている。
食生活の多様化が進む南ア、食糧の安定的供給を志向するケニアの両国に共通して、灌漑技術をはじめとする農業技術および食品加工技術の向上が課題になっている。
成長性の高い分野の一つに女性の美容品が挙げられ、特にヘアケア製品に出費を惜しまない女性の消費性向が潜在成長性を示している。B to B (美容院、エステサロンなどへの販売)と一般消費者向け(訪問販売含む)のB to Cの両方に潜在的投資機会があるといえる。
南アでは富裕層や中間層の台頭と食生活の変化によって健康に対するニーズが高まってきており、一方のケニアでは貧困層の医療アクセスに大きな課題を抱えていることから、当分野は両国政府においてそれぞれ優先課題となっている。
なお、上記いずれの分野への進出においても、現地政府機関有力者との人脈や当該事業の事業経験を有する戦略的な現地パートナーの確保と、進出形態の検討(現地法人の設立、現地企業の買収/提携など)は、現地ビジネスを有利に導くために必要な要件といえる。
日本経済が人口減少やデフレ、主要輸出産業の競争力低下など構造的な課題を抱える中にあって、日本企業の持続的成長にとって、大きな潜在力を秘めるアフリカ市場への進出は、今後の重要な戦略の一つと成り得ます。当社は、PwCのグローバルネットワーク、特にPwCの現地法人との強力な連携により、今後もアフリカなどの潜在性の高い新興市場のマーケット動向調査や現地への進出支援を継続してまいります。
以上
| 調査の名称: | 「アフリカ地域社会経済開発のためのアフリカ地域ビジネス基礎情報収集・確認調査」 |
| 調査主体: | 独立行政法人国際協力機構(JICA) ※調査はプライスウォーターハウスクーパース株式会社が担当 |
| 調査目的: | (1)アフリカ地域への進出を検討する中小企業を含む日本企業を対象として、アフリカ地域全般に関する基礎情報を提供する (2)日本企業のビジネス進出が見込まれる南アフリカ共和国とケニア共和国を主な調査対象として選定し、進出可能分野とビジネスモデルの検討を行う |
| 調査期間: | 2012年1月~2012年8月 |
| 調査対象: | 南アフリカ共和国、およびケニア共和国を中心とするサブサハラ・アフリカ地域 |
| 調査方法: | 日本国内での文献調査、データ分析、および現地での実地調査や進出企業・政府機関へのインタビューなど |
※本調査の報告書は、2月7日よりウェブサイト 「アフリカひろば」
で公表しています。